届かず 村上鞆彦
かなへびのつめたく曳ける尾なりけり
唖蝉のおもむろにあとじさりけり
油照葛は毛深き蔓伸ばし
ダンプ過ぐ夾竹桃に風をぶつけ
蝙蝠や橋をわたれば神谷バー
橋涼み水のゆくへに次の橋
人声は月に届かず月涼し
氷旗こどもの上にひるがへり
墓を持つ死者のみならず蝉時雨
燦々と市民プールの市民たち
●
2013-08-11
10句作品テキスト 村上鞆彦 届かず
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
届かず 村上鞆彦
かなへびのつめたく曳ける尾なりけり
唖蝉のおもむろにあとじさりけり
油照葛は毛深き蔓伸ばし
ダンプ過ぐ夾竹桃に風をぶつけ
蝙蝠や橋をわたれば神谷バー
橋涼み水のゆくへに次の橋
人声は月に届かず月涼し
氷旗こどもの上にひるがへり
墓を持つ死者のみならず蝉時雨
燦々と市民プールの市民たち
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