2013-09-29

10句作品テキスト 北川美美 さびしい幽霊

さびしい幽霊   北川美美

満月に少しほぐしておく卵
少女らの中に美少女金木犀
まぼろしの大木をのぼる蔦かずら
さびしいとさびしい幽霊ついてくる
鶏(にわとり)を乳白色に煮て白露
肉塊入スープ澄みゆく秋は金
幽霊も頬被りして踊りの輪
露吹かれこぼれて消ゆる故郷かな
鹿革は江戸好みなる温め酒
抜歯するほかに手はなし秋の暮


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