2013-10-20

10句作品テクスト 生駒大祐 あかるき

あかるき   生駒大祐

雁の鳴くゆふぐれならば輪の浮かぶ

雁の空や交はる壁二枚

きちこうを眠らせおくは日の光

少し叩いて秋雨の消えにけり

まなざしに湿らむばかり蔦紅葉

秋空を痛さうな木がとほりけり

今訪はば京に誰彼(だれかれ)烏瓜

むらさきの中を歩けば鳥威

水澄みて絵の中の日も沈むころ

波音のあかるき小鳥来たりけり

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