後記 ● 西原天気
「落選展2013」の応募締切は、本日(10月27日)24:00です。
詳細はこちら↓↓↓
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2013/09/2-0-1.html
角川俳句賞・発表が掲載された『俳句』2013年11月号も発売されました。私はこれから読むところです。毎年のことですが、受賞作、候補作はもちろん選考座談会も、読者にとって大きな楽しみでしょう。
私がこの手のもの(選考録)を読むときの関心事は、そこにある選考委員諸氏の〈ことば〉が〈美しい〉かどうか、です。
〈美しい〉とは、広義に、見識や品位、洗練や洒脱、寛容と厳格、熱情と冷静。そうしたことの「良き姿」「良きたたずまい」。あるいは、単純に、語り口の美しさ。どちらでもかまわないし、どちらにもいえること。
〈ことば〉について語る〈ことば〉は、やはり美しくあってほしい。
とりわけ、こうしたたくさんの人が注目する場で、ことば(50句作品) の〈美しさ〉について吟味し判断し語ることば(選評その他)が「美しくない」としたら、それは、もう、とても悲しくなってしまうじゃないですか。
●
今週号の10句作品は、牛の鈴木牛後さん、豚の荒川倉庫さんが並ぶという、運営者にとってうれしい偶然。
なお、荒川倉庫さんは、小誌・第52号(2008年4月20日)に「豚の春」、第91号(2009年1月18日)に「豚の冬」を寄稿いただいています(いずれも旧俳号「二輪通」名義)。あとは「豚の夏」で一揃い。来夏を楽しみにお待ちください。
そして高勢祥子さんは、句集『昨日触れたる』を9月に上梓されたばかり。
それぞれが個性的かつ充実の3作品です。お楽しみください。
●
小野裕三さんには、出たばかりの齋藤朝比古句集『累日』について早速、寄稿いただきました。
金原まさ子句集『カルナヴァル』評をお寄せいただいた小津夜景さんは、第2回攝津幸彦記念賞(『豈』主催)の準賞を受賞されました(ついこのあいだ10月25日に「-blog 俳句空間-戦後俳句を読む」で発表)。おめでとうございます。
関悦史さんの高橋修宏句集『虚器』評は「北日本新聞」からの転載。週刊俳句では、同人誌・結社誌などいわゆる紙媒体からの転載も大歓迎です。
●
それでは、また、次の日曜日、「落選展2013」の会場でお会いしましょう。
no.340/2013-10-27 profile
■鈴木牛後 すずき・ぎゅうご
1961年生まれ。「いつき組」組員。「藍生」会員。「俳句集団【itak】」 幹事。2012年「大人のための句集を作ろうコンテスト」最優秀賞。句集「根雪と記す」(「100年俳句計画」2012年4月号付録。マルコボ・コム)
■荒川倉庫 あらかわ・そうこ
1972年千葉県生まれ。第1回北斗賞佳作。
■高勢祥子 たかせ・さちこ
1976年神奈川県生まれ。「鬼」会員。2011年、合同句集『水の星』。第3回(2012年)「北斗賞」受賞。句集『昨日触れたる』(2013年9月・文學の森)。
■小野裕三 おの・ゆうぞう
1968年、大分県生まれ。神奈川県在住。「海程」所属、「豆の木」同人。第22回(2002年度)現代俳句協会評論賞、現代俳句協会新人賞佳作、新潮新人賞(評論部門)最終候補など。句集に『メキシコ料理店』(角川書店)、共著に『現代の俳人101』(金子兜太編・新書館)。サイト「ono-deluxe」
■小津夜景 おづ・やけい
1973年生まれ。無所属。
■関悦史 せき・えつし
1969年、茨城生まれ。第1回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、第11回俳句界評論賞受賞。「豈」同人。共著『新撰21』(邑書林)。句集『六十億本の回転する曲がつた棒』(2011)にて第3回田中裕明賞を受賞。URL:http://etushinoheya.web.
■小林苑を こばやし・そのお
1949年東京生まれ。「里」「月天」「百句会」「塵風」所属。句集「点る」(2010年)上梓。現代俳句協会会員。
■橋本 直 はしもと・すなお
1967年生。「豈」同人、「鬼」会員。「俳句の創作と研究のホームページ」
■馬場古戸暢 ばば・ことのぶ
1983年生まれ。自由律俳句(随句)結社「草原」同人。
■小川春休 おがわ・しゅんきゅう
1976年、広島生まれ。現在「童子」同人、「澤」会員。句集『銀の泡』。サイト「ハルヤスミ web site」
■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952年兵庫県尼崎市生まれ。1952年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)完結しました。最終号は品切れですが、第一号から第四号までは残部あります。希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ」
■西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。「月天」同人。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。ブログ「七曜堂」 twitter
●
0 comments:
コメントを投稿