桜さよなら 近 恵
家鳴りがして靴下に春の闇
残雪に日向の匂い蹴っ飛ばす
鳥帰る何度も書き直すひらがな
春眠の湖底につながれた鎖
目を閉じないこと枝垂桜をくぐる時
一片のはなびら明日切る髪に
陽炎を抱きしめたくて前へ前へ
きっとまだ花のつもりでいるんだよ
生者たる証風船ひとつ割る
桜さよなら狛犬は空を見て
●
2014-04-06
10句作品テキスト 近恵 桜さよなら
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
桜さよなら 近 恵
家鳴りがして靴下に春の闇
残雪に日向の匂い蹴っ飛ばす
鳥帰る何度も書き直すひらがな
春眠の湖底につながれた鎖
目を閉じないこと枝垂桜をくぐる時
一片のはなびら明日切る髪に
陽炎を抱きしめたくて前へ前へ
きっとまだ花のつもりでいるんだよ
生者たる証風船ひとつ割る
桜さよなら狛犬は空を見て
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