お手本 原田浩佑
お手本をなぞると猫が濡れている
肩と肩触れあう昼の岬かな
ネクタイをほどききるころ麦の酔
重たさの紫陽花紺を身に受けて
くちばしに朧の月をもてあます
机のない椅子を残らず倒せ蝉
鳴りやまぬ夜の電話を蝌蚪の紐
指いまだ箒の夢をみていたり
春の夜に乾く無人のバスの中
螢火よ何かが足りぬ炒飯よ
●
2014-06-08
10句作品テキスト 原田浩佑 お手本
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photo by Tenki SAIBARA
お手本 原田浩佑
お手本をなぞると猫が濡れている
肩と肩触れあう昼の岬かな
ネクタイをほどききるころ麦の酔
重たさの紫陽花紺を身に受けて
くちばしに朧の月をもてあます
机のない椅子を残らず倒せ蝉
鳴りやまぬ夜の電話を蝌蚪の紐
指いまだ箒の夢をみていたり
春の夜に乾く無人のバスの中
螢火よ何かが足りぬ炒飯よ
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