【八田木枯の一句】
秋晩く雨のしづくはつながらず
西原天気
俳句のヤリクチのひとつに、あたりまえのことをわざわざ言う、というのがあります。
秋晩く雨のしづくはつながらず 八田木枯
雨の「しづく」同士がつながるわけはなく、つながってしまうと、それは「しづく」ではなく流れ? 線?
絵などでは線で描かれますけれど、線じゃない。
ところで、この「あたりまえのことをわざわざ」の興趣は、どのくらい広く伝わるのでしょうか? ちょっとよく推し量れないところがあります。俳句を長くやっている人のなかにも、「あたりまえのこと」をおもしろがれない人はたくさんいるようです。
掲句の「あたりまえ」感。さらには広く一般的に、「あたりまえ」のことが、私は、とても好きなのです。
2014-10-19
【八田木枯の一句】秋晩く雨のしづくはつながらず 西原天気
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