硝子へ 永山智郎
早春や製図に線の跡無数
春浅しポストの内の闇に触れ
病む街へ吐く空色の石鹼玉
春灯表紙の顔のありふれて
白蝶の光硝子から硝子へ
頬杖同士卒業を確かめ合ふ
工場に箱の幾万桜東風
階段は風聴くところ鳥雲に
草餅やビルからビルの影へ出て
春空の底ひに吊られたるギター
●
2016-03-06
10句作品テキスト 永山智郎 硝子へ
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photo by Tenki SAIBARA
硝子へ 永山智郎
早春や製図に線の跡無数
春浅しポストの内の闇に触れ
病む街へ吐く空色の石鹼玉
春灯表紙の顔のありふれて
白蝶の光硝子から硝子へ
頬杖同士卒業を確かめ合ふ
工場に箱の幾万桜東風
階段は風聴くところ鳥雲に
草餅やビルからビルの影へ出て
春空の底ひに吊られたるギター
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