孵卵器 満田春日
孵卵器の扉が開いて花ミモザ
ちちははのあるうち遊べ蓬原
もも色の岩塩を振る真砂女の忌
悲しき日畑に菠薐草縮れ
猫交るすでに廃屋めくわが家
からたちの花白壁は蒼を帯び
手のひらの水を飲む犬春なかば
鳥曇積み上げらるる箱いくつ
朝桜バターのすべるパンの上
桜餅その鼻声で言はれても
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毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Yuki OKADA
孵卵器 満田春日
孵卵器の扉が開いて花ミモザ
ちちははのあるうち遊べ蓬原
もも色の岩塩を振る真砂女の忌
悲しき日畑に菠薐草縮れ
猫交るすでに廃屋めくわが家
からたちの花白壁は蒼を帯び
手のひらの水を飲む犬春なかば
鳥曇積み上げらるる箱いくつ
朝桜バターのすべるパンの上
桜餅その鼻声で言はれても
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