後記 ● 西原天気
ところで、普通切手の図柄、あれ、なんとかなりませんかね。
2円普通切手のエゾユキウサギ、3円のシマリス、20円のニホンジカ、30円のキタキツネが暑い時季に使いにくいのは、まあがまんするとして、5円の雪原のニホンザル親子は冬季限定。そこまではいいとしても、ふだんからよく使う52円がソメイヨシノ、82円がウメ、って、いったいなにを考えているのでしょう、郵便局は。
俳句は季節にこだわるものらしいので、各団体・協会は、教科書に俳句を、などと、しょうもない働きかけをしたり、無季俳句は俳句ではないなどと、しかめっ面をするよりも、日本郵便株式会社に「季節をどうにかしろ」と改善をもとめる運動をしてくれるほうがよほどありがたいです。
と、よく晴れた日曜の朝、怒ってもしかたがない(じつはそんなに怒ってません)。
普通切手が年中使えない以上、俳人さんにお手紙やハガキを出すことの多い私は、対策として、切手帳に春夏秋冬のページを設けています。季節を間違うわけにはいかないので、花の切手などはたいへんです。花期を知らない花については調べたりしています。
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それでは、また次の日曜日にお会いしましょう。
no.495/2016-10-16 profile
■仲 寒蝉 なか・かんせん
1957年、大阪市生まれ。「港」「里」同人。第50回(2005年)角川俳句賞受賞。句集『海市郵便』(邑書林2004年)、文集『鯨の尾』(邑書林 2007年)。佐久市在住。
■今井 聖 いまい・せい
1950年生まれ。加藤楸邨に師事。「街」主宰。句集に「谷間の家具」「バーベルに月乗せて」など。脚本家として映画「エイジアンブルー」など。長編エッセイ『ライク・ア・ローリングス トーン』(岩波書店)、 『部活で俳句』(岩波ジュニア新書)など。「街」HP
かばん、おかじょうき所属。東京在住。ブログ「あとがき全集。」 http://yagimotomotomoto.blog.fc2.com
■鴇田智哉 ときた・ともや
1969年木更津生まれ。第16回(2001年)俳句研究賞受賞、第29回(2005年)俳人協会新人賞受 賞。句集に『こゑふたつ』『凧と円柱』。
■牧岡真理 まきおか・まり
1957年東京生まれ。2014年俳句を始める。浦川聡子、佐藤文香の追っかけ。
■上田信治 うえだ・しんじ
1961年生れ。共著『超新撰21』(2010)『虚子に学ぶ俳句365日』(2011)共編『俳コレ』(2012)ほか。
1955年生まれ。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。ブログ「俳句的日常」 twitter