【句集を読む】
くろかみ
恩田侑布子『夢洗ひ』の一句
西原天気
くろかみのうねりをひろふかるたかな 恩田侑布子
歌留多(小倉百人一首)の高貴な女性(21人?)はみな(?)長い黒髪。「ひろふ」の語が伝える動作は、競技かるたのような俊敏かつ激烈なそれではなく、優雅。
女性の文字たるひらがなで17音をかたどることで、黒髪の流れるような「うねり」も伝える。
ほか集中より何句か。
ころがりし桃の中から東歌
落石のみな途中なり秋の富士
飛ぶものに星のほかなき涼しさよ
2016-11-13
【句集を読む】くろかみ 恩田侑布子『夢洗ひ』の一句 西原天気
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