2018-08-26

10句作品 池田奈加 少年

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池田奈加 少年

蟬生まる十八歳の境界線

弟に背を抜かされて見る花火

ベランダの影は散り散り夏の果

気がつけばひとり足りない解夏の朝

盆休み深夜ラジオに散るノイズ

秋晴やフルスイングの四番打者

夕立に消えるファルセットの校歌

三度目のカーテンコール涼新た

赤とんぼひとりで帰れますと言う

味噌汁にしめじ入れるのは明日

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