2019-01-13

空へゆく階段 №1 解題 対中いずみ

空へゆく階段 №1 解題

対中いずみ

「空へゆく階段」(田中裕明の文章集)を毎月2回、連載していただくことになりました。かつて、同人誌「静かな場所」2~6号で、田中裕明の各句集拾遺句と各句集時代の文章を集めましたが、もう発行所にも在庫がありません。WEB上に残し、田中裕明ファンに、俳句甲子園OB世代に、あるいはまだ生まれていない未来の若者に届けたいと願います。こんな思いを快く受け入れて下さった「週刊俳句」に深謝申し上げます。なお、「静かな場所」6号(『夜の客人』時代)のみ若干在庫があります。ご希望の方は、対中(fuyusumiresubako@kch.biglobe.ne.jp)までお申し込み下さい。

さて、第1回は、「詩情の復権」。「詩情を大切にすることによって、俳句の詩としての復権を果た」す――これが田中裕明の志だったと思う。そのことがやわらかな言葉つきで語られている。田中裕明が俳誌「ゆう」を創刊した年の文章だ。裕明40歳の夏である。

螢火を末子七つへやりにけり  裕明(『夜の客人』)
 
≫田中裕明 詩情の復権

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