2019-03-03

空へゆく階段 №6 解題 対中いずみ

空へゆく階段 №6 解題

対中いずみ

「青」と「ゆう」の間に8年間「水無瀬野」時代がある。俳誌というよりは句会報である。仲間たちも短い文章を書いていて、必ずしも裕明の出番は多い方ではない。最後の「それがよい」という結びの呼吸が愉しい。この「虚子一句」は今号と次号で終わる。これをもっと続けてくれていたら面白かったのだが、たぶんそうとうに本業も忙しかったのだろう。

当号の掲載句より。席題が「爪」だったか。

  炎帝の爪なるものにふれにけり  裕明

  人形に爪あり行水もさせむ  同

  つきかげのもつともくらき泉かな  同


田中裕明 虚子一句


0 comments: