2020-05-31

【空へゆく階段】№32 解題 対中いずみ

【空へゆく階段№32 解題

対中いずみ


「晨」1997年9月号は、第81号。「晨」誌上で裕明が魚目・あきら句を鑑賞するのはこれが三回目であり、かつ最後となった。魚目・あきらは、裕明の尊敬する作家であるが、句を語るときは、魚目を語るときの方が、なぜか裕明は昂っているように見える。

「晨」1998年9月号より、5句を引く。

長子とは泳ぐ手をふることもなく

糸瓜蔓アララギのうた長かりし

かるきゆゑ空蝉のかく美しく

子規の文字一寸角大新涼と

蓼の花横顔の子規いつも若し


田中裕明 特別作品評・第八十号より

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