中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」
ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」
憲武●先週、渋谷系でしたので今週も渋谷系で行ってみたいと思っちゃったりなんかして。ピチカート・ファイヴで「東京は夜の七時」です。
憲武●1993年の曲ですけど、当時の子供番組「ウゴウゴルーガ」のオープニング曲として使用されていたので、覚えてる方もいるかもしれませんね。
天気●へぇ、そうなんですね。このタイトル、歌詞にも繰り返されますが、「は」と「の」の助詞がなかなかですね。
憲武●冒頭、「アヌーク・エーメとグイド・アンセルミに捧ぐ」とクレジットされますが、グイド・アンセルミって、フェリーニの8 1/2に出ているマルチェロ・マストロヤンニの役名なんですね。
天気●シャレオツ。
憲武●フェリーニっぽいイメージも出てきます。また「yeah yeah yeah hoooo!」というストーンズのブラウン・シュガーからの引用もありますね。
天気●小西康陽は引用と編集の人ですからね。
憲武●ヴォーカルの野宮真貴という人、ピチカート・ファイヴで3人目のボーカルなんです。2人目は田島貴男で、オリジナル・ラブですね。初代のボーカル佐々木麻美子は結構好きでした。でも売れなかった。
天気●1代目、2代目はぜんぜん知りませんでした。というか、ピチカート・ファイヴって、この曲くらいしか知らないんだった。
憲武●この曲が一番知られてるんじゃないですかね。で、野宮真貴なんですが、ぼくはこの人にお弁当貰ったことがあります。
天気●ひゃ、それはまたなんで?
憲武●1986年にムーンライダーズがデビュー10周年ツアーの一環で、恵比寿のザ・ファクトリーでライブやった時、終わって会場を後にして、みんなでぶらぶら駅まで歩いてたんです。
天気●ふむふむ。
憲武●途中、公園があって、その道に面した芝生に、鈴木慶一と野宮真貴が座ってたんです。ぼくらのうちの誰かが「慶一さん」とか話しかけて、いろいろ話してたら、これ上げるって、折の弁当をポンとくれたんです。ぼくに、ということではなくて、みんなに、ってことでしょうね。10人くらいで観に行ってたので、ぼくはその弁当のカマボコくらいしか食べてないです。
天気●憲武さん、やせ細ってたんじゃないですか?
憲武●いえ、そんなことは。カマボコ人生だった訳でもありませんので。デビュー時に、鈴木慶一がプロデュースしてたり、ムーンライダーズの曲にゲストボーカルとして参加してたんで、そうしたことで野宮真貴が観に来てたんでしょうね。野宮真貴って、一つ年上なんで、なにかと気にかかる存在ではありますね。
(最終回まで、あと852夜)
(次回は西原天気の推薦曲)
(次回は西原天気の推薦曲)
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