【空へゆく階段】№34
青賞 受賞のことば
田中裕明
青賞 受賞のことば
田中裕明
「青」1981年4月号・掲載
小説の言葉が美しいと言ったとしても、それは小説を美しいと言ったことにはならない。しかし俳句が美しくあるためにはことばが経験によって定義された美を持ちあわせていなければならない。詩語と散文語の違いという、私たちが現実の地平より立ちあがるときに出会う亀裂は、つまりはこういうことではないかと思う。詩の経験を豊富にしてゆくところに詩が生まれる。詩の経験とは俳句を作ったり、読んだりすることだけを意味するのではない。詩の経験を豊富にしてゆきたいと切に希う。≫解題:対中いずみ
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