2020-11-22

10句作品 或る 大塚凱

 

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或る  大塚凱

白息やよく燃えさうな小屋の中

冬蜂めりこむ泥のみるみる乾く

火事が遠くてなけなしの葉を降らす

鯛焼や晴れただけでは見えない島

枯蟷螂日のかたむくと水に塵

水を轢くまぶしい車輪だが寒い

橋に鳩マフラー貸してそれつきり

しりとりは冬ざれいつのまにか壁

駅に立つみんなだんまりみな木の葉

冬しんしん隣は何味のシーシャ




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