2021-04-18

上顎にまんぢゆう 姫子松一樹 10句

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上顎にまんぢゆう 姫子松一樹

卒業や粉いつぱいのチョーク受け

伊賀焼のみどりひとすぢ春の雨

身の内に海光満ちて若布干す

上顎にまんぢゆうの皮朧月

諸子釣る婚姻色のひかりかな

田の水の泡の纏はる春の鮒

蟻穴を出づれば荷物届きけり

しばらくを地にくつついて石鹸玉

義士祭帰りに友の家に寄る

春ショール鉄棒に掛け逆上がり

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