【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
Ginger Root「ロレッタ」
天気●もう、ね、とってもごきげんな、Ginger Root「ロレッタ」って曲です。
天気●Ginger Root は一人ユニットで、東アジア人のロン毛のお兄ちゃんは、動画にカタカナとか出てくるから日系かと思いきや、違ってて、中国系アメリカ人のキャメロン・ルー(Cameron Lew)。一人でいろいろな楽器を達者にこなすのも、最近ではめずらしくなくなりました。
憲武●うーむ、一人ですね。サウンド的にはわが国の70年代末から80年代にかけての、フュージョンと呼ばれてたジャンルの感じですね。なんか懐かしい。トロピカル風味もありつつ。
天気●音の軽さがね。でも、ジャズ要素はないので、ざっくり言えばソウルっぽいポップ・チューン。トレモロ処理のリフが印象的なアレンジやら、メロディやら、好みのど真ん中で、まいっちゃいました。
憲武●僕も好みですね。イントロのトレモロからして、「あの頃」な感じです。
天気●ルックス的にはいわゆるオタクっぽいって言うのでしょうか(オタクのこと、よく知らないんだけど)。音楽分野では、自分の趣味を突き詰めてるかんじで、その場合、バンド編成やバックアップのミュージシャンを使うより、ひとり、部屋の中で作り上げる音楽が向いているとも言えます。
憲武●ラストに「提供」って出て来て、それがまた午後のワイドショーの最後にある音楽のコーナーみたいな感じで、あっ、こういう番組あったよなぁと思わせてくれます。そこまでトータルに考えられてるんでしょうか。
天気●商業的安物感をパロディじゃなくて、嗜好/志向した感。テレビはもはやレトロな媒体なんですね。
憲武●そうですね。新しくならないよさがある。
天気●動画にも出てくるんですが、漢字で書くと、「姜根」。おお、ジンジャー・ルートは生姜の根か。って一瞬思うのですが、生姜って根なんだった。食べるのは。
(最終回まで、あと788夜)
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