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霜 大室ゆらぎ
眠らむとして動くはらわた霜の声
背け合ふ顔や白息紛れもなし
寒林と溝に半身づつ置きぬ
霜土手を見知らぬ人の速さかな
冬の日を集め眉間を燃え立たす
黒水に溺れつつあり蓮の骨
顔を打つ霙に顔を打たせけり
凍滝の底へ落ち行く視線かな
雪雲の脚に吸はれて人体浮揚
奪はれては剝がすたましひ冬菫
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
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霜 大室ゆらぎ
眠らむとして動くはらわた霜の声
背け合ふ顔や白息紛れもなし
寒林と溝に半身づつ置きぬ
霜土手を見知らぬ人の速さかな
冬の日を集め眉間を燃え立たす
黒水に溺れつつあり蓮の骨
顔を打つ霙に顔を打たせけり
凍滝の底へ落ち行く視線かな
雪雲の脚に吸はれて人体浮揚
奪はれては剝がすたましひ冬菫
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