【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
濱田マリ「人の息子」
天気●NHK朝ドラでクリーニング屋のおかみさんを演じている濱田マリは、1枚だけ、ソロでアルバムを残していて(1995年)、これがもうたいへん素晴らしい。そこから「人の息子」を。
天気●奥田民生の同年リリースの曲です。こういうおおらかさが奥田民生の真骨頂だと思っているのですが、濱田マリのは、カントリー味がさらに色濃い仕上がりです。
憲武●このアルバムはいいです。「愛されますよ」とか最高ですね。「人の息子」は進研ゼミのCFに使用されてましたよね。すかんちのバージョンも「愛しのヘレン」っぽくて好きです。
天気●濱田マリはもともとミュージシャンで、バンドコンテスト番組「イカ天」には「砂場」というバンドで出演(https://youtu.be/AHQOVGk3-0Y 34分38秒から)。ギター(ピンク・ペイズリーのテレキャスター!)も弾いています。
憲武●うーん、若いですね。「イカ天」は熱心に観てましたけど、砂場というバンドは知らなかったです。おそらく「イカ天」後期ですね。ブランキー・ジェット・シティも同時期かと。
天気●その後、モダンチョキチョキズはすこし売れたので、知っている人も多いと思います。ノヴェルティ・ソング/冗談音楽の要素が強いバンドでしたが、ソロアルバムでは、真正面な曲も多い。当時すいぶんと愛聴しました。
憲武●モダンチョキチョキズはメンバーが多すぎて、濱田マリくらいしか知らなかったです。「新・オバケのQ太郎」とかやってましたね。
天気●この人、もう一度音楽をやる気配はまったくない。これからもときどき歌ったりしそうな夏木マリとちがって。まあ、それもいいかな、と。1枚、1曲、誰かに届く音楽が残せれば、それはもうりっぱにミュージシャンですからね。
(最終回まで、あと776夜)
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