大炬燵 工藤 吹
菓子箱に菓子の模様や冬椿
鳥といふ形が雪の山に残る
贈答のハムの転がる冬構
がつと掴んで牡蠣剥きぬ手のちから
藁細工ほのと湿るや暮の市
橙は黒ずむ傷の硬さかな
富士といふ喩よ大いなる寝正月
砕氷の音続きゐるおそらくは祖母
箸乾く餅の貧しく付きしまま
白鳥の白や水面のうすにごり
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
大炬燵 工藤 吹
菓子箱に菓子の模様や冬椿
鳥といふ形が雪の山に残る
贈答のハムの転がる冬構
がつと掴んで牡蠣剥きぬ手のちから
藁細工ほのと湿るや暮の市
橙は黒ずむ傷の硬さかな
富士といふ喩よ大いなる寝正月
砕氷の音続きゐるおそらくは祖母
箸乾く餅の貧しく付きしまま
白鳥の白や水面のうすにごり
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