2022-04-10

対中いずみ 【空へゆく階段】№66 解題

【空へゆく階段】№66 解題

対中いずみ



「晨」第73号(1996年5月号)掲載。電波天文学という大きな出だしには、若き裕明が魚目句集について語る昂揚感が感じられる。

本号の作品10句。

野を焼きてかれの一句に敵対す

あつまれば昔のやうに野焼かな

石鹸玉吾子にも恋の敵ゐる

顔やせて春日大社に雪のひま

かのひとの子を抱きてをる雪間かな

あたたかや触れて大きく子の机

擱筆はものの芽を見とどけてから

巻貝に蓋あるあはれ朧なり

海中もその頃ならむ鳥の恋

壺焼を食べ再会を約しけり


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