〔今週号の表紙〕第791号 プラットフォーム
小津夜景
さいきんは、新しく出すことになった句集のことを考えています。
いったいなにをどうしたら良いものができあがるのかあって。
で、いつも思うのは、「自分はこの一句が好きだ」とか「この一句を入れたい」などと思ったとして、けれどもそれが「句集」という単位にとって不要なものであるならば、そこは入れないようにする。そういった作業が「考える」ということ、自己分析のセッションであるということです。
一句の中に創作のプロセスがあるように、一冊の句集の中にも制作のプロセスがあります。〈自分の心〉と〈一句の花〉とをじっと見比べながら、句集という庭を生き生きとダイナミックな植生状態にもっていくためにはどうすればいいのか考える。それによって、結果的には私自身が救われる。完全に庭いじりと一緒です。
写真はパリの路面電車のプラットフォーム。行ってきたのは一週間前なのですが、寒くてびっくりしました。そして今日6月17日は39度まで上昇するそうです。
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