【解題】後記 291号
対中いずみ
「がきの会」は「青」内部の若者たちの会である。島田牙城を首領に始まったもののようだ。この頃はまだ山本洋子等ベテラン組の編集部に裕明のみがぽっと顔を出している。柿や蜜柑、亀など田舎の景も、同世代の仲間たちとの吟行も愉しかっただろう。
291号では雑詠欄に5句掲載されている。
朝顔の種こぼせるに鶏歩く
傘さして庭に出てゐる実南天
蟷螂が飛んで真暗闇に消ゆ
菩提樹に籾焼く煙こもるかな
太鼓鳴り継ぐ杣道も黄落す
(太字は第一句集『山信』に収められている)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Shino MURATA
0 comments:
コメントを投稿