2024-09-15

【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】キャンディ・ステイトン「Young Hearts Run Free」

【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
キャンディ・ステイトン「Young Hearts Run Free」


天気●なんかわけもなくソウルっぽいものが聴きたくなったので(この気分、定期的に訪れます)、ただ単に大好きな曲を。キャンディ・ステイトン「Young Hearts Run Free」(1976年)です。

 

天気●とにかくメロディが良い、というか、好きなんですが、全体の音も、イントロのラッパの感じからして懐の深い乗り具合で、粘っこさとさらりとした淡白さのバランスが、つまりは好みということなんですが。

憲武●この曲よく聞くんですが、アーティスト名を知らなかったです。

天気●むこうのドラマなんかで流れたりしますね。キャンディ・ステイトン(1940~)はキャリアは長いのですが、最大のヒットがこの曲(全米ソウルチャート1位、全米チャート20位)。ポピュラリティの面では地味めですかね。

憲武●1940年生まれというと現在84歳ですか。

天気●脂の乗り切った30代なかばのこの歌唱、私にはソウルシンガーとして王道中の王道に思えます。ヴァース、いわゆるAメロの語り口の雄弁さ・繊細さ。サビでの声の張り。いい感じです。

憲武●ヴォーカルももちろんいいんですが、サックスがいいところで絡んできて、こちらもソウルの王道的な感じでしょうか。

天気●歌詞は、例によってよくわからないのですが(私の絶望的な英語力のせい)、若いうちは自由にやんなよ、と、オトナ目線の内容みたいです。

憲武●そうですね。年を経たカップルは悲劇的な状況になってるけど、若いうちは自由にやりなよみたいな歌詞ですね。

天気●この曲は、ひょっとしたら、レオナルド・ディカプリオ主演の『ロミオ+ジュリエット』(1996年)で知っているという人も多いかもしれない。私は観てないんですが、この映画の中で、キム・マゼル(Kym Mazelle)のカヴァーがかかるようです。こちらのほうがディスコ要素が強く、伴奏がゴージャスです。こちらもいいですが、私はやはりオリジナルがよろしいです。 

(最終回まで、あと644夜)

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