【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
Kuerdas「What's Up」
天気●本格的に暑くなってきました。そこで、レゲエ、といっても、フィリピンのバンドです。
天気●「Kuerdas」はクエルダス? 日本語の情報がヒットしないので、どう読むのか、わかりません。フィリピンと言ってもマニラとかじゃなく、ジェネラル・サントスというミンダナオ島の南端の街。ローカルなバンドっぽい。
憲武●このバンド、初めて知りましたが、ローカルな感じがいいです。
天気●私も知らなかったバンド。例によって、偶然、YouTubeで見つけた演奏です。誰も知らないんじゃないですかね。PVの舞台がいかにも観光地の食べ物屋って感じ、あるいは大久保とかにも近い雰囲気が味わえるんじゃないかというカジュアルさ。いい意味で安っぽい仕上がりが嬉しいです。
憲武●夏の一面を醸し出しているような塩梅で、共感この上ないです。
天気●演奏でまず目を引くのは、パッドのドラム。割り切れば、これでじゅうぶんです。大げさなドラムセットが要るような音楽じゃない。
憲武●なるほど。
天気●ベースは、よく見るのよりだいぶ小ぶりでしょ? ウクレレベースかなあ。やらかくて太い音が、このバンドによく合ってます。
憲武●楽器のチョイスにセンスを感じます。
天気●で、この曲、4ノン・ブロンズの1992年の大ヒット曲(一発屋の大ホームラン)。サビでシングアウト(ライヴ会場で大合唱)になる盛り上げソングで、カヴァーも多い。
憲武●この曲、Bobby McFerrinの「Be Happy」を思い起こさせるところがありますが、検索してみるとありました。やはり、誰もが思うんですね。
天気●たいていは女性シンガーが歌い上げまくるのですが、ここは、そのへんのおじさん(といっても歌がえらく巧い)が愉しくリラックスして唄う。かき氷でも食べながら聴いていたいステージです、このバンドのこの曲は。
(最終回まで、あと604夜)
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