【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
ザ・コーデッツ「ミスター・サンドマン」
天気●ここは週刊「俳句」なので、ときどき季語にこだわってしまうわけで、「春眠」から「ミスター・サンドマン」(1954)を。カヴァーの多い曲ですが、今回はオリジナルのコーデッツ版で。
天気●ザ・コーデッツは1946年結成。全員が鬼籍の人です。この曲と、もう1曲、「ロリポップ」(1958)というヒット曲があって、グループ名は知らなくても(私も知りませんでした)、この2曲は、耳にしたことがある人が多いんじゃないでしょうか。
憲武●はい、2曲とも聴いたことがあります。確かウチにコーデッツのベスト盤があったと思いますが、何処かに行ってしまいました。「ロリポップ」で指を口に入れて鳴らしている男性はアンディ・ウィリアムスですね。
天気●サンドマン(砂男)は、欧州各地の民間伝承で、大きな袋を背負っていて、その袋の中に睡魔を誘う砂が入ってるというやつです。目の中に砂を投げ込まれるというと、えらく痛い気もするのですが、眠気を誘われるという作用も、感覚的にわからなくない。
憲武●眠くなる時って、なんかこう砂的な感覚ってありますね。わかります。目に入ると痛いですが。幼稚園の頃、「忍者部隊月光」ごっこをしていて女の子に、砂を目に思いっきり投げつけられたことがあります。
天気●ひどい仕打ち。砂男は「蛙の目借時」にも通じるものですね。空想的な伝承という意味で。蛙が目玉を借りて行ってしまうという経緯よりは、砂男の砂のほうが、実感に近い気もしますが、眠気って、昔から不思議な現象だったのかもしれません。
憲武●眠気に関する童話や説話って、たくさんありますよね。
天気●それにしても、夜になって眠くなる、朝まだ眠い、というのは、気持ちのいいものです。
(最終回まで、あと568夜)
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