2026-07-26

近藤十四郎の二〇句・初期作品集

近藤十四郎の二〇句・初期作品集
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西原天気謹撰

水風呂の臍までの水投票日
めだか死ぬ白いタイルは冷たいか
靴底より地球空洞説の泡
「ちょいまがり」胡瓜が盆に五六本
訃報あり素麺がゆでられている
墓地を過ぎ八月の底ゆく都電
砂町に死す海底に刺さる月
しおしおのぱあスイカ食う絶望
インク壺のぞけば遠く稲妻す
百舌の贄あるらし乾物屋金歯
星またたけばわたしはあなたの犬
かぼちゃかぼちゃ吾が癇癪の内と外
蛸の首腰にあり天高くあり
トランペット壊れたり十月の芝生
青蜜柑ノートは糸で縫ってある
フェリーニの大田区秋鯖買う夫人
ウォーレンオーツくしゃみする京成の踏切
マネキンの股間はつるりクリスマス
寅彦忌燃えないゴミは八日より
金属が溶けたかたちのままとなる


掲句はすべて『月天』創刊号(1997)~第10号(2007-08)より

創刊号(1997)10句目・19句目/第2号(1998)2句目・6句目・7句目・16句目/第3号(1999)1句目・8句目・9句目・13句目・14句目・15句目/第4号(2000)3句目・11句目/第5号(2001)12句目/第6号(2002)20句目/第7号(2003)5句目/第8号(2004-05)18句目/第9号(2006)17句目/第10号(2007-08)4句目

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