【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
ケリー・ボッシュ「ヘイ・ナウ」
天気●こんにちは。ケリー・ボッシュという人の「ヘイ・ナウ」という動画です。
天気●ごきげんきわまりないR&B/ソウル。歌から音から、ビジュアル面では、出てくる人たちの面がまえから衣裳から、背景の街角から、スピーカーとかの小物のいろから、すべて、カッコいい!(語彙語彙)
憲武●はい、なんかこう、清潔感あって非常にソフィティスケイティッドな仕上がりになってます。なんつうか統一感がありますね。音も画も。
天気●ところが、これ、もうお気づきでしょうが、すべてが生成AI。いったい、世の中、どうなっちゃうんだろう。
憲武●生成AIの近頃の進歩は凄まじいものがあります。この動画なんて一見したところAIとは思えません。
天気●この人の動画を、俳人の雪我狂流さんに教えてあげたところ、「シュールでファンタジーでグロテスクな映像、ドリーミーな音楽。AIはすごい世界を見せてくれますね」と返事が返ってきました。 ケリー・ボッシュという人は、こういう感じの音と映像をたくさんつくってます。
憲武●AI生成にはグロテスクさ、その多寡は別として、あると思いますね。なんというのかな、人と面と向かった時の恐れのようなものですかね。この女性、なんとお孫さんがいらっしゃるおばあさまにして、視覚デザインでキャリアを積んできた人のようです。
天気●そうなんですね。年季の入った登場人物が多いのは、そのへんも関係ありそうです。成熟した人間が動き回るのは、やはり味わい深い。
憲武●なかなかいかしたダンスです。
天気●そうですよね。ところで、つまり、生成AIと品質を競っても詮無い。そのくらいのところまで来ています。量産も、むこうのほうが得意だろうし、人間ミュージシャンは解散するしかないのでしょうか?
憲武●うーん、どおでしょおー。そこのところはビューっと持っていかれて、バーっとむこうのマーケットが構築されてしまうんではないでしょうか。
天気●でも、科学の進歩が加速する今こそ、非科学的な人間のパフォーマンス(歌/演奏)がだいじなのかもしれません。ヘボでも未完成でも。
(最終回まで、あと549夜)
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