2018-03-25

〔今週号の表紙〕 第570号 首 大塚凱

〔今週号の表紙〕
第570号 

大塚 凱


かつてその駅から何百回も通った道だから、あまりにもからだが慣れているのだろう。なにかに心惹かれたわけでもないけれど歩き出してしまった、慣性と惰性。

日付が変わっていた。母校の校門前のおいしいサンドイッチ屋が、翌朝の仕込みをしている。高校生の頃、僕は運動会のポスターを店頭に貼ってもらうお願いに来たのだった。店主のおじさんはにこやかに、それを公明党のポスターの隣に貼った。

道端に、首が捨てられている。たくさんの首が。僕はこっそりとそれを撮って、知っているあの人が苦しそうな深夜の、Twitterに流したのだった。




小誌『週刊俳句』ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら

0 コメント: