中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第43回 The Mirraz「NEW WORLD」
天気●映画を観ていたらエンドロールだったかな、これがかかってね、えらく早口。加湿器、もとい歌詞付きの動画があったので、それを。
天気●The Mirrazは「ザ・ミイラズ」と読むらしいんだけど、このスペルだと、ミラズですよね。
憲武●ミラズです。
天気●納得行きませんよね。ま、それは置いておいて、その映画というのは『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年/石井裕也監督脚本)。ポエムみたいなタイトルだなあと思ったんですが、実際、原作が同名の現代詩の本(最果タヒ)でした。
憲武●それ、読みました。池袋ジュンク堂の詩集のコーナーで見つけたんです。面白かったので、「死んでしまう系のぼくらに」も読んでみました。最果タヒ、男性とばかり思ってたんですが、女性なんですね。映画も借りて観ました。映画は詩集とは別物ですね。
天気●この本、物語になっているわけではなく、映画にするとき、詩や詩の一節から映画のストーリーを起こしたようです。なんでこんな映画を借りて観たのかというと、池松壮亮という俳優にちょっと興味があったから。『セトウツミ』(2016年/大森立嗣監督)が面白かったんですよね。
憲武●なるほど。池松壮亮、いいですよね。ぼくもわりと観てます。「ラストサムライ」「愛の渦」「紙の月」とか。
天気●さて、この早口のロック、歌詞も面白い。閉塞感が強いわけですが、近年の我が国ね。そこから、「もう新しい時代に行こう」というメッセージがいろいろなところで出始めたのが、この数年という感じ。
憲武●かなり閉塞してます。行けるもんなら行きたいです。
天気●どこでもいいから、どこかへ行こう、という感じ。
憲武●ベルギーでもパプアニューギニアでも武蔵新田でも。
天気●途中、例えば、
足でもRUNでもチャリでもカブでも
ピノでもバスでも小田急線でも
ロマンスカーでもつばめでものぞみでも
ひかりでもこだまでもカヌーでもフェリーでも
タイタニックでも海賊船でも
ANAでもJALでもスプートニクでも
ノアの方舟でもなんでもいいぜ
新しい世界へそいつで行こうぜ♪
憲武●歌いますね。エンドロールに曲が流れてるときは何歌ってるのかほとんどわかりません。早口。字幕付きPVでよくわかりました。
天気●ところで、ピノってなんだ? と思って調べてみると、日産の軽自動車らしい。
憲武●ぼくはまたアイスクリームかと。ピノ好きです。
天気●新しい時代がすぐそこまで来ているのかどうか。わからないんだけれど、とにかくポジティブに、なんでもいいから前向きに、というのは悪くないと思うんですよね。
(最終回まで、あと958夜)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)
2018-03-25
中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 第43回 The Mirraz「NEW WORLD」
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