玄冬 高橋博夫
かの一座かなたに一座山眠る
息白し子のおさがりをはおる妻
短日や煮炊きにラジヲつけながら
白息で来てサツクスをふき鳴らし
緑錆の浮きたる楽器十二月
ほんたうの夜のきてゐる海鼠桶
羽子板市日をぬりこめし空たひら
雨ながら北のあかるき冬蕨
調律の音叉の余韻寒晴るる
綿雪や糸ひくものを食ひをれば
●
2010-12-19
10句作品テキスト 高橋博夫 玄冬
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photo by Tenki SAIBARA
玄冬 高橋博夫
かの一座かなたに一座山眠る
息白し子のおさがりをはおる妻
短日や煮炊きにラジヲつけながら
白息で来てサツクスをふき鳴らし
緑錆の浮きたる楽器十二月
ほんたうの夜のきてゐる海鼠桶
羽子板市日をぬりこめし空たひら
雨ながら北のあかるき冬蕨
調律の音叉の余韻寒晴るる
綿雪や糸ひくものを食ひをれば
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