林田紀音夫全句集拾読 236
野口 裕
噴水の水の平面取戻す
噴水のひらたく水に還る音
噴水の音あけくれて海が見えて
噴水の水のたいらに音たてる
昭和五十九年、未発表句。噴水の句が飛び飛びに四句。そのうち三句が水の平面に関する句。季語としての噴水とは絡むところがないようで、作句時期も夏とは限らない。平静な心境をかき乱すものとして、噴水を象徴的にとらえている。
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天界へ影を伴い落葉踏む
昭和五十九年、未発表句。落ち葉を踏む音が天界に届くようだ、ということをこのような表現でまとめた。表現の中に影が入り込むのが紀音夫流。昭和六十年、「海程」と「花曜」発表句に、「ぶらんこの天へ出て行く音しきり」。
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天界へ影を伴い落葉踏む
昭和五十九年、未発表句。落ち葉を踏む音が天界に届くようだ、ということをこのような表現でまとめた。表現の中に影が入り込むのが紀音夫流。昭和六十年、「海程」と「花曜」発表句に、「ぶらんこの天へ出て行く音しきり」。
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2012-10-21
林田紀音夫全句集拾読236 野口裕
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