新年詠2013-4
妻と子の飛行機吸はれ初御空 杉原祐之
初夢の記憶なし蛇口を磨く 杉山久子
初詣ゆたかに雪を積み上げて 鈴木牛後
初夢の画面何度もリセットす 鈴木茂雄
行きずりの犬じやれあうて松の内 鈴木不意
もののけをラツピングして初電車 すずきみのる
助手席に日の差してゐる二日かな 涼野海音
別れゆく我もゾケサや初明り 関 悦史
睡眠薬と胃薬御用始めかな 瀬戸正洋
手足とふ枷や阿修羅の初明り 曾根 毅
白味噌の雑煮丸餅いぢらしく 対中いずみ
初春のこんなところに切符落つ 高勢祥子
屑籠にレタスありけり初明り 高梨 章
喧嘩凧風従へて敵を待つ 高橋透水
年明けて先ず嫁の面ととのえる 高畠葉子
玄関に姪つ子の靴福寿草 田口 武
奥の間をゆたかに開けて飾海老 伊達浩之
御降りに車窓の平野つづきをり 田中亜美
あばら家のあばら眼前今朝の春 田中悠貴
去年今年まこと大きな猫の伸び 茅根知子
初夢のひと筆書きのやうなもの 津川絵理子
定年の龍が蛇にと改りぬ 筑紫磐井
国中の鏡の中の去年今年 月野ぽぽな
飼ひ猫と握手もするや屠蘇の酔 津久井健之
いつぽんの毛糸のうへが鳶のそら 鴇田智哉
あらたまの百の葉書に百の蛇 常盤 優
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2013-01-06
新年詠2013-4 テキスト
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