仲田陽子 四分三十三秒
初夏の固くなりたる白絵具
はんざきがスペアの鍵を預かりぬ
籐椅子に月役の身を深々と
舟遊び眠りに落ちるまで揺れて
くちなわを解いておれば湿りだし
舌先に触れているなり凌霄花
黒百合のふところ深く眠りおり
蚯蚓鳴く四分三十三秒
触角の長い順から虫籠に
醒めぎわに紛れ込みたる鉦叩
●
2014-05-25
10句作品テキスト 仲田陽子 四分三十三秒
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photo by Tenki SAIBARA
仲田陽子 四分三十三秒
初夏の固くなりたる白絵具
はんざきがスペアの鍵を預かりぬ
籐椅子に月役の身を深々と
舟遊び眠りに落ちるまで揺れて
くちなわを解いておれば湿りだし
舌先に触れているなり凌霄花
黒百合のふところ深く眠りおり
蚯蚓鳴く四分三十三秒
触角の長い順から虫籠に
醒めぎわに紛れ込みたる鉦叩
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