井上雪子 六月の日陰
声になる最小限の語や春雷
蝙蝠の翅ほのほのと帰り来ぬ
届かない深さにこたへ青銀杏
ヤマボウシ背中を預けてしまひけり
逆境と遠く投げうつジキタリス
六月の日陰や花を見てなさい
君だけを遺して暮れる枇杷匂ふ
満月に泣くほどのこと初メロン
カビ・キラー置かれて六月ゆらゆらす
お互ひが眼裏にゐる夏至までは
2014-06-15
10句作品テキスト 井上雪子 六月の日陰
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photo by Tenki SAIBARA
井上雪子 六月の日陰
声になる最小限の語や春雷
蝙蝠の翅ほのほのと帰り来ぬ
届かない深さにこたへ青銀杏
ヤマボウシ背中を預けてしまひけり
逆境と遠く投げうつジキタリス
六月の日陰や花を見てなさい
君だけを遺して暮れる枇杷匂ふ
満月に泣くほどのこと初メロン
カビ・キラー置かれて六月ゆらゆらす
お互ひが眼裏にゐる夏至までは
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