【八田木枯の一句】
泳げなき大人さびしやむすび食ふ
西村麒麟
泳げなき大人さびしやむすび食ふ 八田木枯
『八田木枯少年期句集』より。
実は僕も泳げない、さびしくは無いけれど。
この大人は泳ぎたくないのだろうか、泳ぐことが出来ないのだろうか。それとも両方か。
少年が泳ぎつつ、この大人を見てさびしと思う読み方と、大人が泳いでいる少年を見て、わが身をさびしく思う読み方とがある。おにぎりを食べながら泳げない身を嘆くという読み方も出来なくは無いが、それはあまり面白くない。
人は段々と出来ないことが増えてくる。ま、いいかと思う心がさびしいのかもしれない。
このおにぎりは、シンプルなおにぎりだろう。すごく美味しいというよりは、普通の、これで良いというようなおにぎり。
2014-08-03
【八田木枯の一句】泳げなき大人さびしやむすび食ふ 西村麒麟
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