2015-06-21

【八田木枯の一句】貧乏のまた恋をしぬ夏の暮 西村麒麟

【八田木枯の一句】
貧乏のまた恋をしぬ夏の暮

西村麒麟


貧乏のまた恋をしぬ夏の暮 『八田木枯少年期句集』

貧乏だろうが金持だろうが恋をすることには変わりません。貧乏貧乏と何度も言うとさらに貧乏になりそうで嫌だけど、貧乏(また言っちゃった)の恋は工夫をしなくてはなりません。そんなね、尖った革靴履いてちょいとフレンチへ行かないか、なんて言ってられないわけで、優しさや何やかや、あやふやなものしか武器がない、工夫するわけです、これが貧乏の恋。

あぁ、やるせないなぁ、僕は貧しさが憎い。

なんて言いながら、結構そのやるせなさが楽しい。

木枯さんは写真を見るとかなりの美男子でしたから、お金なんかあってもなくてもモテタと思いますが…。

夏の暮はくよくよするのにはちょうど良い。

貧乏暇あり。

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