【八田木枯の一句】
春眠のなかぬけてゆくしつけ糸
西原天気
春眠のなかぬけてゆくしつけ糸 八田木枯
好きな材料というものが俳人にはあるようです。木枯さんに、糸の句が多いかどうか、確かめていませんが、あえかなものが好きだったことは確信をもって言えます。
仮止めのしつけ糸はそのままでも頼りないものですが、それが抜けていくというのですから、なおかつ、春眠なのですから、もう、世界は崩壊寸前です。
掲句は第5句集『夜さり』(2004年)より。
2016-02-07
【八田木枯の一句】春眠のなかぬけてゆくしつけ糸 西原天気
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