2016-11-20

【週俳500号に寄せて】でも、どういう視点から? 小野裕三

【週俳500号に寄せて】
でも、どういう視点から?

小野裕三


500号、おめでとうございます。500という数字の重さを思うと、運営されている皆様のたゆまぬご努力には頭が下がります。「週刊俳句」は間違いなく、俳句の歴史にその名を刻むものだと思っています。でも、どういう視点から刻まれるのだろう、と考えるとそれは面白いテーマです。もちろん、総合誌や結社誌との関係といった視点もありえるのですが、個人的には「インターネットは俳句に何を与えたか?」の実証例として、プラス面もマイナス面も含めて、ネット誌である「週刊俳句」の営みは興味深いと感じています。ネットやデジタルの技術は、私たちのメディアや「ことば」自体のあり方を実際に大きく変えつつあるし、つまりは「紙を離れた俳句のことばはどう進化していくのか?」というテーマの、ひとつの試金石と見ることもできるからです。次は1000号を目指すのが新たな山でしょうが、その頃には私たちの「ことば」はネットワークを通じて人工知能やロボットにも繋がって、さらに大きく変質しているかも知れません。1000号目では俳句をとりまく「ことば」はどんな姿になっているか、今から興味津々なのです。

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