〔今週号の表紙〕
第506号 駅
青山酔鳴
朝の駅舎は雪をかぶって、ジオラマめいていた。
列車ダイヤは終日怪しく、最終列車が1時間も遅れる。
寝過ごして一駅乗り過ごすもタクシーが一台も来ない。
おまけにスマホの電池が極寒で切れてしまう。
深酒も手伝って、払いきれぬ更なる眠気に囚われるが、自宅付近での遭難はまったく洒落にもならない。
冷え切って、まさかの午前2時過ぎの帰宅となった。
札幌が50年ぶり90cm越えの大雪に見舞われた天皇誕生日。句会には行けそうもないと、熱いシャワーを浴びながら考えていた。
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