中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第14回 ダリダとアラン・ドロン「あまい囁き」
第14回 ダリダとアラン・ドロン「あまい囁き」
憲武●先週の映画俳優つながりということで、ダリダとアラン・ドロンの「あまい囁き」です。誰でも一度は「ダリダってダリだ?」というフレーズを思い浮かべますよね。でも口にしない。
天気●ダリダってダリだ?
憲武●しちゃいましたね。ダリダは、イタリア系移民の娘で、1933年にエジプトのカイロで生まれてます。幼少期をエジプトで過ごして、のちにフランスに帰化しています。
天気●もともとの苗字はジグリオッティっていうんですね。1954年度のミス・エジプトですって(ここまですべてウィキペディア情報)。
憲武●たぶんこの曲、ラジオでよく掛かってたと思います。昔からTBSラジオしか聞いてないので、永六輔の土曜ワイドなどで聴いたのでしょう。この曲の大流行した1973年頃はアラン・ドロンの人気も絶頂で、ぼくも「スクリーン」とか「ロードショー」という映画雑誌からアラン・ドロンの記事や写真をスクラップしたりしてましたよ。
天気●なんでアラン・ドロン? 女優じゃなくて?
憲武●テレビで「太陽がいっぱい」や「シシリアン」「地下室のメロディ」「冒険者たち」など観て、イカれてしまったのですね。あまりにもイカシてるので。こんな人間が地球上に存在するのか! って感じで。
天気●へえ。
憲武●この曲は、もともとミーナの曲ですが、各国の様々な歌手にカヴァーされてますね。わが国でも、中村晃子と細川俊之、金井克子と野沢那智、その他にも山本リンダ、宮下順子などたくさんカヴァーされてます。
天気●ジャケット、細川俊之のほうが扱いが大きいんですね。中村晃子、好きでしたよ。
憲武●「君という恋物語を、ぼくはまだおしまいまで読んではいない」ですと。細川俊之ヴァージョンは、ぼくには気恥ずかし過ぎる。
天気●そのくだりは、原曲の歌詞にはないようですね。訳詞の人、興が乗ったのかな?
憲武●えっ? そうですか?
天気●はい。「君はあの美しい恋物語のようだ。読み出したら止まらない Mais tu es cette belle histoire d'amour/Que je ne cesserai jamais de lire.」とはあるんですが(≫参照)。
憲武●shazamで金井克子と野沢那智ヴァージョンも聴けるんですが、ぼくはこちらの方が好みです。アラン・ドロンの吹き替え声優いろんな人がやってますが、アラン・ドロンといえば、なんつったって野沢那智ですからね。
(最終回まで、あと987夜)
(次回は西原天気の推薦曲)
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