〔今週号の表紙〕
第543号 ニキ・ド・サンファルのタロットガーデン
内村恭子
ガウディのグエル公園に刺激を受けたといわれるこの公園には、タロットカードをモチーフとしながらもニキ独特の解釈の加わった造形作品、有名なナナ、ドラゴン、蛇、鳥、死神などが点在している。
南トスカーナの明るい陽光の下では、タロットという重さはなく、オリーブの木々に囲まれて、多用された硝子のモザイクが輝いている。
中を通り抜けられる彫刻というか建物も多く、老若男女が楽しそうに散歩している。外界から隔てられ、そのスケールは圧倒的な迫力を持ちながらも、中に入れば包み込まれ浄化されるような作品群だ。
ニキが友人から土地の提供を受け、数十年の歳月をかけて作り上げた世界。パートナーのティンゲリーとのコラボ作品も見どころのひとつだ。
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