2018-02-18

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 第38回 中村晃子「虹色の湖」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第38回 中村晃子「虹色の湖」


憲武●ある風景を思い出すと、セットになってる曲ってありますよね。その風景を思い出すと、頭の中に必ず流れる曲って。

天気●はい、あるような気がします。すぐには思いつかないけれど。

憲武●ぼくの場合は中村晃子「虹色の湖」です。



憲武●小学校2年の時に、親同士が仲良くしてるグループみんなで、千葉の岩井海岸に海水浴に行ったんですよ。総勢12、3人でしたか。

天気●ああ、なんだか「いい時代」感が溢れてますよ、すでに。

憲武●その時に、4、5年生のお兄さんお姉さんがね、四人席で車窓から海を見ながら「虹色の湖」歌ってまして。

天気●青春映画のワンシーンみたい。

憲武●ぼくは通路挟んだ反対側の席で、親たちと一緒に座ってたんですけど、羨ましくってね。大人だなあと思っちゃったりなんかして。

天気●小学生で2、3学年ちがえば、ずいぶん年上の感じですよね。

憲武●この動画は「進め!ジャガーズ 敵前上陸」(監督前田陽一、1968年)を使用してます。最初はスパイダースの企画だったらしいんですけど、揉め事があってスパイダースが降りて、ジャガーズに決まったそうです。その辺の事情は小林信彦「コラムの冒険 エンタティメント時評1992~95」(新潮文庫)に詳しいです。

天気●いい動画がありましたね。

憲武●はい。小林信彦はこの映画の脚本書いてますね。

天気●へえ、脚本まで書くんですね、小林信彦。なぜかたくさん読んでいます。『日本の喜劇人』『世界の喜劇人』、小説だと「オヨヨ」シリーズ、「唐獅子株式会社」シリーズとか、『ぼくたちの好きな戦争』とか。荒木経惟が写真の『私説東京繁昌記』とか。

憲武●『夢の砦』もよかった。ジャガーズといえば、「君に会いたい」が有名です。



憲武●この曲は、80年代に入ってCFに使われてリバイバルヒットしてます。

天気●「若さゆえ~♪」ですね。話題がジャガーズになっちゃいましたね。中村晃子のままがよかったんだけど。じつは、わりと好きだったんですよね。目が離れてるところとか、個性的に分厚い唇とか。

憲武●デビューは映画だったようですね。「ちんころ海女っこ」って映画にも出てます。観てないですが。「虹色の湖」は、ひとりGS歌謡ですね。1967年に80万枚のヒットしてます。

天気●ひとりGS歌謡。なるほど。美空ひばりの「真っ赤な太陽」とかも同ジャンル。ジャッキー吉川とブルー・コメッツをバックに付けてはいましたが。こちらは140万枚。レコードがたくさん売れた時代ですね。

憲武●実はこの「進め!ジャガーズ」のDVD持ってるんです。いいです。中村晃子。

天気●へんなの持ってるなあ!

憲武●小学生の頃から中村晃子の動向は気になっててね、事あるごとにチェックしてるんです。いまは習志野の豪邸に住んでるようですよ。



(最終回まで、あと963夜) 
(次回は西原天気の推薦曲)

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