中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
スターキング・デリシャス「出来る事ならもう一度」
スターキング・デリシャス「出来る事ならもう一度」
天気●1970年代中頃、40年以上前ですね、関西でブルースやリズム&ブルースが盛り上がった時期があって、上田正樹とサウス・トゥ・サウスとか京都のウェストロード・ブルース・バンドとか。そんななか、スターキング・デリシャス「出来る事ならもう一度」。
天気●みごとなソウルバラード。1976年12月24日、大阪御堂会館でのライブです。なんか冬の空気感が伝わりませんか。
夏に恋して 秋になり
秋に愛して 泣き暮れる
冬の初めに 別れたわ♪
半年を振り返る失恋です。
憲武●この時期聴くと沁みて来ますね。こういう曲。あっ、ぼくが失恋したとかじゃなくてもですよ。たしかに冬の空気感はあります。
天気●大上留利子の歌唱は、ねっとりとした導入からサビのシャウトまで、ほんと味わい深い。
憲武●大上瑠璃子は「タイフーン・レディ」で知りましたが、それ以前は知りませんでした。本日は驚きです。
天気●「大阪で生まれた女」みたいな関西弁が入ってるわけじゃないのに、ディープな大阪、ディープな関西を感じます。
憲武●はい。大阪に行ったことありませんが「ぼてじゃこ物語」「細うで繁盛記」といった花登筐のテレビドラマで知る関西のディープなストリート性があります。
天気●あと、イントロで、キーボードが2つ。オルガンとエレクトリックピアノ(フェンダー社のローズ Rhodes の音ですね)ってところが、自分的にはツボの音。
憲武●右の方から聞こえてくるエレピですね。ここは敢えてエレピと言いたい。こりゃーねー、相当のもんです。ぼくもツボです。はい。
天気●ついでだから、オーティス・クレイの名曲「Trying To Live My Life Without You Baby」のカバーも聞いておきましょうか。
憲武●これもいいなあ。
天気●これもライブ録音。いいバンドだなあ、と。出来る事ならもう一度、あの頃に戻って、いろんなバンドを聞いてみたいと思うんですよね。
(最終回まで、あと924夜)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)
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