2019-04-21

後記+プロフィール626

後記 ◆ 村田 篠


〔今週号の表紙〕のタイトルにさらりと「ハイドパーク」という地名が入っていて、ああ、ロンドンからご投稿下さったんだな、と思っていると、小野裕三さんがインタビューで「ロンドンに短期滞在中」とお答えになっていて、もしかしたら今週は「ロンドン」がほかにも隠れているのかしらん、とふと【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】を開いたら、こちらはロンドンとは関係なくて、でも、フルートの音色を聞くことができました。

こういう情報の詰まり方が、私にはとても居心地が良いです。



昨日句会で「磯遊び」という席題が出ました。歳時記によると、「磯遊び」というのはもともと3月3日の節句の前後に海に行って一日を過ごす行事だったとあります。今では「春になって、海辺で遊ぶこと」という使い方でもちろんOKだと思いますが、言葉の背景を知って、その光景が無意識に思い浮かぶことも、俳句をつくるうえで面白い作用として働くかもしれないな、と感じたりします。



それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。


no.626/2019-4-21 profile

常原 拓 つねはら・たく
1979年神戸生まれ。
2016年「秋草」入会、山口昭男に師事。

小野裕三 おの・ゆうぞう
1968 年、大分県生まれ。神奈川県在住。「海程」所属、「豆の木」同人。現代俳句協会評論賞、現代俳句協会新人賞佳作、新潮新人賞(評論部門)最終候補など。句集に『メキシコ料理店』(角川書店)、共著に『現代の俳人101』(金子兜太編・新書館)、『超新撰21』(邑書林)。YuzoOno.blog

■岡田耕治 おかだ・こうじ
1968年、中学生時代から俳句を始め、1978年、鈴木六林男に師事。1996年より「花曜」編集長、2009年より「香天」代表。句集に『学校』『日脚』。

中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。

野木まりお のぎ・まりお
元「銀化」同人。現在「群青」会員。パリ在住。

西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。笠井亞子と『はがきハイク』を不定期刊行。ブログ「俳句的日常」 twitter

■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」

0 comments: