中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
ピンク・フロイド「吹けよ風、呼べよ嵐」
憲武●台風がやって来たり、雨風に親しい季節となって参りました。ベタですが、ピンク・フロイドで「吹けよ風、呼べよ嵐」。
憲武●このライブ、豚が飛んでますね。アルバム「アニマルズ」(1977年)以降のライブなんですね。
天気●1994年のライブ。見ると、メンバーはもう、いいオッチャン。アラフィフですね。
憲武●プログレッシブロック、あまり聴かないのですが、キング・クリムゾン、イエス、エマーソンレイク&パーマーなどとは違った路線を行っているピンク・フロイドは例外でよく聴いています。
天気●メロディーが比較的シンプルでなじみやすいせいでしょうかね。私もプログレはほとんど聞かなかったのですが、数年前、ふと思いついて「狂気」(1973年)を買いました。まあ、ピンク・フロイドは、プログレというよりサイケデリック・ロック? いま挙げた数バンドとは、出自が違う感じ。
憲武●小5の頃、この曲よくラジオで流れてたんです。あとで知ったんですけどシングルヒットしてたんですね。まあ、それで当時演者も曲名も知らなかったんですが、いいなーと思ってて。
天気●ピンク・フロイドを知らなくても、この曲は耳憶えがあるって人も多いんじゃないでしょうか。
憲武●中3になって、いろいろロックを聴きだした頃、ピンク・フロイドの曲だったのかと分かって、興味を持つようになりました。
天気●中学のときでしたか、来日したときは、機材の多さが話題になってました。星加ルミ子編集長の「ミュージック・ライフ」で。
憲武●星加ルミ子! 最近あまり聞かない名前。曲の途中、"one of these days, I'm going to cut you into little pieces"とおどろおどろしく物騒なセリフが入るんですが、このオリジナルタイトルの"one of these days"って。
天気●スプラッター?
憲武●いやいや、イーグルスの「呪われた夜」のオリジナルタイトル"one of these nights"と対を成してるようで面白いんですけど、曲想も内容も全く違います。イントロがベースというところは共通してます。
天気●邦題では、嵐になったり、呪われたり、大変ですね。
憲武●はい。邦題はあまりセンスが無いと言いますか。ピンク・フロイドは「ザ・ウォール」以降あまり聴いてないんですが、「夜明けの口笛吹き」「神秘」「原子心母」「おせっかい」「狂気」「炎~あなたがここにいてほしい」「アニマルズ」「ザ・ウォール」と、手持ちのアルバムのなかでは、一番好きなアルバム「おせっかい」は今でも時々聴いてます。
(最終回まで、あと899夜)
(次回は西原天気の推薦曲)
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