中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
矢野顕子「行け柳田」
憲武●プロ野球ペナントレースもオールスターが終わって、いよいよ佳境に入ろうかというところです。で、矢野顕子で「行け柳田」
憲武●柳田真宏、読売ジャイアンツの元選手ですね。1977年は最も活躍したシーズンで、「巨人史上最強の五番打者」と呼ばれてました。
天気●エラの張った顔してましたっけ?
憲武●はい。毒蝮三太夫みたいな。似てるのでマムシってアダ名なんです。この曲の収録されてる2枚めのオリジナルアルバム「いろはにこんぺいとう」は1977年8月にリリースされてます。当時、タイムリーでしたね。
天気●1枚目の「JAPANESE GIRL」の翌年ですか。1枚目と25枚目の「ホントのきもち」しか聴いたことがないです。
憲武●歌詞のなかの「グラウンドは滝壺に /一塁側はお祭り騒ぎ /王貞治打てば打てば /ダッグアウトは火の玉に」っとこ、いいですね。「王貞治」のとこ、よそのチームの四番に置き換えても成立すると思いますが、球場で見てるとまさにこんな感じ。火の玉はまあわかるとして、滝壺ってよく言えたな、と。
天気●滝壺? 難解。
憲武●滝壺なんです。グラウンドは。今はラジオでも野球中継が無くなってしまって、この曲に共感出来る部分が、既に希薄なのではないかと気を揉みますね。
天気●ラジオでやらなくなりましたね。ナック5はFM局なのに、いまだにライオンズ・ナイターをやってるみたいですけどね。
憲武●もう一曲行きますか。矢野顕子の曲で、ベスト5のなかの一曲。矢野顕子アンドひばり児童合唱団で「わたしのにゃんこ」。
憲武●かわいいですね。1983年の「みんなのうた」の一曲です。矢野顕子は猫に人格を認めているみたいなところがあって、後年の「湖のふもとで猫と暮らしている」って曲も、そういう感じあります。
天気●それはそうと、むかし、矢野顕子で回文をつくったんです。無季俳句みたいな感じで。《馬齢嘘こきあの矢野顕子総入れ歯》ってんですけど。
憲武●よく出来ましたね。そろそろ、わたしの小さなともだちも待ってると思いますので帰りますか。
天気●ランちゃんによろしく。
(最終回まで、あと895夜)
(次回は西原天気の推薦曲)
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